首都圏外郭放水路「地下神殿」の見学ガイド|予約方法・コース・服装と、行く前に知っておきたいこと
地下に59本の柱が並ぶ巨大な空間、首都圏外郭放水路の調圧水槽。「地下神殿」と呼ばれるこの場所には、見学会に申し込めば誰でも入ることができます。ただし完全予約制で、服装や年齢の条件もあります。行く前に知っておきたいことを、公式の案内をもとにまとめました。
「地下神殿」は、洪水から街を守るための施設
首都圏外郭放水路は、埼玉県春日部市にある国の治水施設です。大雨であふれそうになった周辺の中小河川の水を地下に取り込み、国道16号の地下約50mを通る長さ約6.3km、直径約10mのトンネルで運んで、江戸川へ流します。2006年に全区間が完成しました。排水ポンプは、1秒間に最大で25mプール1杯分にあたる約200立方メートルの水を流すことができます。
「地下神殿」と呼ばれているのは、このうちの調圧水槽です。トンネルから流れてきた水の勢いを弱めるための巨大なプールで、長さ177m、幅78m、高さ18mの空間に、59本の柱が並んでいます。柱は1本あたり約500トンとされ、地下水で水槽が浮き上がるのを抑える重しの役目もあります。
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見学は完全予約制。申し込みは1か月前の同じ日から
見学会は完全予約制で、当日の予約はできません。個人の申し込みは、見学したい日の1か月前の同じ日から受け付けています。公式サイトからは日付が変わる0時から、電話(048-747-0281)では9時から16時30分まで申し込めます。前日の申し込みは、サイトなら23時59分まで、電話なら16時30分までです。団体は6か月前の同じ日から、メールで先着順に受け付けています。
キャンセルや日程の変更は、3日前までなら無料です。2日前からは、日程を変えるだけでも参加料金の全額がかかります。人気のある日は早く埋まるので、行きたい日が決まったら、受付開始の日に申し込むのが確実です。
コースの選び方:どのコースでも地下神殿に入れる
見学会には7つのコースがあり、どのコースでも地下神殿(調圧水槽)に入れます。いちばん手軽なのは「地下神殿コース」で、所要時間は約55分、参加料金は1人1,200円です。1階のロビーで施設の説明を聞いたあと調圧水槽に下り、自由に見学できる時間もあります。
もっと奥まで見たい人向けには、深さ約70mの第1立坑の作業用通路を歩く「立坑体験コース」(約110分、3,500円)や、巨大なポンプやガスタービンまで見る「ポンプ制覇コース」(約110分、5,500円)があります。ほかにも、地下の水路を歩くコースや、音と映像の演出がある夜間のコース、ゲームで防災を学ぶコースが用意されています。コースの内容や料金は変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで確かめてください。
参加できる人と、服装の注意
安全のため、小学校に入る前の子どもは、大人と一緒でも参加できません。中学生以下は大人の同伴が必要で、大人1人につき子ども5人までです。どのコースでも約100段の階段を上り下りし、エレベーターやエスカレーターは無いため、自分で歩ける人が対象です。案内は日本語だけで、ペットの同伴や、お酒を飲んでからの参加はできません。
調圧水槽の中は、真夏でも20℃ほど、真冬は10℃ほどです。夏でも羽織るものがあると安心です。床や階段は濡れて滑りやすく、暗いところもあるので、細く高いヒールやビーチサンダル、かかとのない靴では参加できません。汚れてもよい歩きなれたスニーカーで行きましょう。途中でトイレに行く時間は無いので、始まる前に済ませておきます。
雨の日と、施設が動いたあとの注意
雨の日でも、見学会はほとんどの場合そのまま開かれます。ただし、大雨で施設が実際に動いているときはコースが変わり、調圧水槽の中には下りずに、作業用の通路から見学することになります。コースが変わっても、料金の変更や払い戻しはありません。
施設が動いて水が入ると、水を流したあとの片付けや点検が必要になるため、その後約1週間は調圧水槽や立坑に入れません。台風や大雨のすぐあとに見学を予定している場合は、公式サイトやメールの案内を確かめてください。
行き方:最寄りは南桜井駅
受付は、首都圏外郭放水路の敷地にある「龍Q館」の1階です(埼玉県春日部市上金崎720)。見学会が始まる10分前までに受付を済ませます。最寄り駅は東武アーバンパークラインの南桜井駅で、北口からコミュニティバス「春バス」が出ていますが、運行日と時間が限られ、日曜日は運休です。
タクシーを使う場合、南桜井駅には常駐していないので、出発前にタクシー会社へ連絡しておきます。南桜井駅からは約10分、タクシーが停まっていることの多い春日部駅の東口からは約20分です。車なら無料の駐車場が約50台分あります。
リミナルスペースとしての「地下神殿」
地下神殿の不思議さは、その大きさよりも「ふだんは誰のためでもない空間」であることにあります。洪水のときに水を受け止めるためだけにつくられた場所で、晴れた日には、同じ形の柱がどこまでも並ぶ空間が、ただ静かに待っています。自由見学の時間に、柱の列に沿って奥を見通してみると、人の気配の薄い、時間の止まったような景色が広がります。
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見学中の写真撮影はできますが、ほかの参加者が写り込まないよう気をつけてください。地下の通路や大きな空間が好きな人は、東京駅の京葉線ホームへの長い通路や、旧成田空港駅の東成田駅も、「東京のリミナルスペース」「神奈川・千葉・埼玉のリミナルスペース」で紹介しています。
よくある質問
首都圏外郭放水路(地下神殿)は予約なしで入れますか?
入れません。見学会は完全予約制で、当日の予約もできません。個人は見学日の1か月前の同じ日から、公式サイトか電話で申し込みます。
いちばん手軽なコースはどれですか?
「地下神殿コース」です。所要時間は約55分、参加料金は1人1,200円で、施設の説明のあと調圧水槽を見学します。料金やコースは変わることがあるので、公式サイトで確かめてください。
子どもは参加できますか?
小学生から参加できます。小学校に入る前の子どもは、大人と一緒でも参加できません。中学生以下は大人の同伴が必要で、大人1人につき子ども5人までです。
写真は撮れますか?
見学中の撮影はできます。ほかの参加者が写り込まないよう気をつけてください。
この記事が、あなたの知らない場所への入口になっていれば幸いです。
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