リミナルスペースを歩けるゲーム7選——『8番出口』『Pools』『Escape the Backrooms』ほか
誰もいない通路やプール、どこまでも続く黄色い部屋。インターネットで広まったリミナルスペースやバックルームズの世界は、いまやゲームの中で実際に歩ける場所になりました。この記事では、代表的な7本を、怖さの種類や日本語対応とあわせて紹介します。最後に、ゲームのあとに現実で行ける近い場所も紹介します。
リミナルスペースのゲームが増えている理由
「リミナルスペース」や「バックルームズ」は、2020年ごろから画像や動画としてインターネットで広まりました。人のいない通路や部屋の写真を「見る」ものだったこの世界を、「歩ける」ようにしたのがゲームです。2022年ごろから個人や小さなスタジオの作品が次々に登場し、今ではひとつのジャンルになっています。
2026年には、Kane Parsons(Kane Pixels)が監督したA24の映画『Backrooms』がアメリカで5月29日に公開され、日本でも『バックルームズ』の邦題で9月4日に公開されました。ゲームにも改めて注目が集まっています。
『8番出口』『8番のりば』——日本の地下通路から生まれたゲーム
『8番出口』は、日本の個人開発者 KOTAKE CREATE が作り、2023年11月29日にSteamで発売されたゲームです。無限に続く地下通路に閉じ込められ、「異変を見つけたら引き返す、異変がなければ進む」というルールで8番出口を目指します。Steamの説明では、日本の地下通路やリミナルスペース、バックルームズに着想を得たとされています。Switch、PS4・PS5、Xbox、スマホ、Switch 2にも移植され、2025年8月には実写映画も公開されました。
続編の『8番のりば』は2024年5月31日にSteamで発売され、11月にはSwitch、PS4・PS5版も出ました。今度は、走り続ける電車の車両の中で異変を見分けます。どちらもプレイ時間は15〜60分ほどで、日本語で遊べます。作者は、照明の並びがバラバラになる異変は東京の清澄白河駅を参考にしたと説明しています。
『Pools』——敵のいない、タイルのプールの迷路
『Pools』は、フィンランドのスタジオ Tensori が開発し、2024年4月26日にPCで発売されたゲームです。タイル張りのプールが迷路のように続く施設を、ひとりで歩き、泳ぎ、滑り降りていきます。UIも台詞も音楽もなく、Steamの説明ではモンスターやジャンプスケアもないとされています。
着想元はバックルームズから派生した「プールルーム」です。その後、PC VR、App Store、PS5・PS VR2、Nintendo Switchにも広がりました。詳しくは、当サイトの『Pools』の解説記事で紹介しています。
『Escape the Backrooms』——友達と逃げる、怪物のいるバックルームズ
『Escape the Backrooms』は、Fancy Games が開発し、イギリスの Secret Mode が販売するゲームです。2022年8月11日にSteamの早期アクセスで始まり、2025年10月23日に正式版が出ました。2026年5月にはPS5とXbox Series X|S、7月にはNintendo Switch 2版も発売されています。
最大4人でのオンライン協力プレイで、30以上の「レベル」を進みながら脱出の方法を探します。プレイヤーを狙う「エンティティ」と呼ばれる怪物がいて、声も聞きつけられるので、ホラー要素ははっきり強めです。Steam版は画面の表示と字幕が日本語に対応しています。
『Dreamcore』——戦わずに歩き回る、5つのリミナルな場所
『Dreamcore』は、アルゼンチンの Montraluz が開発し、2025年1月23日にPC、PS5、Xbox Series X|Sで発売されたゲームです。プールが続く「Dreampools」、同じような家が並ぶ郊外「Eternal Suburbia」など、リミナルスペースを題材にしたマップを自由に歩き回ります。無料のアップデートで少しずつマップが増え、2026年5月に全5マップがそろいました。
戦闘はなく、映像はボディカメラやVHSのような質感です。Steam版は日本語に対応しています。怖さよりも、夢の中のような場所をさまよう感覚を味わいたい人に向いています。
英語版だけの2本:『Anemoiapolis』『The Backrooms 1998』
『Anemoiapolis: Chapter 1』は、アメリカ・ミシガン州の個人開発者 Andrew Quist が作り、2023年3月3日にSteamで発売されたゲームです。地下にある不思議な居住区に落ちてしまい、果てしないカーペット敷きの床や寂しいモールを抜けて脱出を目指します。作者は、誰もいないモールや夜の学校にいるような体験を再現しようとしたと説明しています。『Pools』の着想元のひとつとしても名前が挙がっています。
『The Backrooms 1998』は、マルタの Steelkrill Studio が作ったファウンドフッテージ(VHS風)のサバイバルホラーです。2022年5月に早期アクセスが始まり、2025年2月20日に正式版とPS5・Xbox・Switchなどの家庭用版が同時に発売されました。1998年にバックルームズへ落ちた少年の視点で進み、足音や声を聞きつける敵がいる、かなり怖いゲームです。どちらもSteam版は英語のみです。
ゲームのあとに、現実で歩ける場所
ゲームの中の通路や部屋に近い空気は、現実の駅や地下通路、展示ホールにもあります。LIMapには、『8番出口』のモデルのひとつとされる清澄白河駅の通路や、東京駅の地下深くへ続く京葉線の連絡通路のほか、札幌駅と大通を結ぶ約520mの地下歩行空間チ・カ・ホ、海の下を約780m歩いて渡る関門トンネル人道も登録されています。
展示の合間の、人も什器もない展示ホールも、バックルームズ的な空間として知られています。ただし、駅や通路は多くの人が使う場所です。撮影するときは通る人の顔が写らないように気をつけ、通行の邪魔にならないようにしてください。
見つけたら、地図に残してください
ゲームで歩いた通路とそっくりな場所を、現実の街で見つけることがあります。毎日通る乗り換えの通路が、誰かにとっての「8番出口」かもしれません。
LIMapは、そうした場所を写真と位置つきで残していく地図です。見つけた場所があれば、ぜひ登録してください。
よくある質問
怖くないリミナルスペースのゲームはありますか?
『Pools』は、Steamの説明でモンスターやジャンプスケアがないとされています。『Dreamcore』も戦闘がなく、歩き回って雰囲気を味わうゲームです。どちらも暗い場所や迷子になる不安はありますが、追いかけられることはありません。
日本語で遊べるのはどれですか?
『8番出口』『8番のりば』は日本製で、日本語で遊べます。『Pools』『Escape the Backrooms』『Dreamcore』もSteam版は日本語に対応しています。『Anemoiapolis』と『The Backrooms 1998』のSteam版は英語のみです。
友達と一緒に遊べるものはありますか?
『Escape the Backrooms』は最大4人でオンライン協力プレイができます。ほかの6本は基本的にひとりで遊ぶゲームです。
この記事が、あなたの知らない場所への入口になっていれば幸いです。
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